気になっていたのに、一度も実物を見たことがなかったハンス・コパー。 ついに本物を目にする日がやってきました。 写真で見て感じていたけど、 実物の作品はもっともっと、一部の隙もなく完璧な造形。 でも作為的ではなくて…そう何千年も前からそこにあるような。 精魂込めて、隅々まで神経が行き届いているのに無為。 まるで、自然の木とか雲とか空のように美しいと思いました。 壷状のものが多いのですが 素晴らしい陶の抽象作品のようでいて、 お花を生けたら素敵だろうなと思わせるところもすごいです。 なんとも不思議な形ですが、永遠を感じます。 もしも神仏を人型でなく表現したら、こんな形なのかもしれません。 制作年が進んでいくと、どんどん研ぎ澄まされていき、 最晩年の作品が一番好きでした。 享年61歳で、最後の作品があんなに良かったのなら あと20年、せめて10年生きていたらどんな傑作が生まれたでしょう。 病が進行したコパーは自分に係わるものを全て焼き捨て そして自分も火葬して丘にその灰を撒くように遺言したそうです。 自分の痕跡を消し、この世に残すのは作品のみ。 その気持ちはなんだかすごく分かるような気がします。 私も残せるようなものを作るよう、精進しなくてはいけませんね。 この展示も投稿が遅れましたっ。 9月5日まで。 アトリエカラシblog版
by mmiizzz
| 2010-09-01 00:56
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